Power Automate で できること| クラウド & デスクトップ 活用事例4選

業務の自動化を検討中の方へ。 Microsoft の Power Automate は、クラウドとデスクトップの両面から業務効率化を実現できる強力なソリューションです。本記事では、 Power Automate で「何ができるのか?」を初心者にもわかりやすく解説し、実際の活用事例を4つご紹介します。テンプレートの活用方法や、AIとの連携可能性についても触れていますので、導入を検討中の方はぜひ参考にしてください。
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目次
Microsoft Power Automate とは
Power Automateの種類と構成
Power Automate でできること
導入メリット
業務自動化を始める | クラウドフローの 基本ステップ
ステップ1.サインイン
ステップ2.テンプレート を活用する
Power Automate クラウドフロー でできること 活用事例
Power Automate for Desktop とは
1.デスクトップ業務の自動化とは?できることと導入方法
2.活用事例:Excel・Web操作・UI操作の自動化で業務効率アップ
Power Automate for Desktop できること 活用事例
FAQ
まとめ
Power Automate 導入サポートサービスのご案内
Microsoft Power Automate とは
Power Automateの種類と構成

Microsoft Power Automate は、業務の自動化を支援するローコードツールで、用途に応じて複数のバリエーションが用意されています。主に以下の3つの形態が存在します:
・ クラウドフロー
Webブラウザ上で動作し、Microsoft 365 や Dynamics 365、SharePoint、Teams、Outlook などのクラウドサービスと連携して、通知・承認・データ転送などの業務を自動化します。
・ デスクトップフロー
PC上のアプリケーションやWebブラウザの操作を自動化するRPAツールです。Excelのデータ入力やWeb操作、基幹システムへの入力など、日常的なPC作業を自動化できます。
・モバイルアプリ
スマートフォンやタブレットからフローの実行や管理が可能で、外出先からでも業務の自動化を活用できます。
一般的に「Power Automate」と表記される場合、これらすべてを指すこともありますが、特にクラウドフローを意味することが多いです。
クラウドフローでは、アプリ・データ・サービスを連携させて、視覚的に自動化プロセスを構築できます。ローコードで直感的に操作できるため、プログラミングの知識がなくても、業務の自動化をスムーズに始められるのが大きな魅力です。

このツールの利用ライセンスは、Microsoft 365やDynamics 365のライセンスに含まれている場合もあり、サブスクリプションや従量課金制のプランを通じて利用可能です。まずはクラウドフローから始めて、徐々にデスクトップフローやAI連携など、より高度な自動化へとステップアップしていくのがおすすめです。
Power Automate でできること
日々の業務における繰り返し作業や手作業のプロセスを自動化することで、業務効率を大幅に向上させることができます。クラウドフローとデスクトップフローの両方を活用することで、クラウドサービスとローカルPC操作の両面から自動化を実現できるのが大きな特長です。
以下は、代表的な自動化例です:
クラウドフローでできること(Webベース)
| 自動化例 | 詳細 |
|---|---|
| Teamsへの自動通知・リマインド | 定期的な業務開始のリマインドや、申請・承認の通知を自動で送信。 |
| SharePointやOneDriveとの連携 | ファイルのアップロードをトリガーに、関係者へ通知や承認依頼を送信。 |
| FormsやOutlookとの連携 | アンケート回答やメール受信をトリガーに、データの自動集計や返信処理を実行。 |
デスクトップフローでできること(PC操作の自動化)
| 自動化例 | 詳細 |
|---|---|
| Excel業務の自動化 | 請求書や見積書の作成、データ集計、帳票出力などを自動化 |
| Web操作の自動化 | ブラウザを操作して情報を取得・入力する作業を自動化 |
| 業務アプリケーションの操作 | 基幹システムや業務ソフトへのデータ入力・抽出を自動で実行 |
これらの機能を組み合わせることで、「クラウドでの情報連携」+「ローカルPCでの作業自動化」というハイブリッドな業務効率化が可能になります。
また、 クラウドフローでは、豊富なテンプレートが用意されており、初めての方でもすぐに自動化を始められる環境が整っています。テンプレートを活用することで、ゼロからフローを作成する手間を省き、短時間で成果を得ることができます。
導入するメリット
このツールを導入することで、企業や組織はさまざまな業務課題を解決し、生産性の向上やコスト削減を実現できます。以下に、主な導入メリットを紹介します。
業務効率化と作業時間の短縮
日々繰り返される定型業務を自動化することで、人手による作業時間を大幅に削減します。たとえば、メール通知の自動送信、ファイルの整理、データの転記・集計など、これまで手作業で行っていた業務を自動化することで、担当者はより付加価値の高い業務に集中できるようになります。
人的ミスの防止と業務の標準化
自動化されたフローは、一貫性のある処理を実現し、ヒューマンエラーのリスクを軽減します。特に、複数の担当者が関わる業務や、手順が複雑な作業においては、 フローによる業務標準化が大きな効果を発揮します。
導入のしやすさとスモールスタートの実現
ローコード/ノーコードで操作できるため、IT部門だけでなく、現場の担当者でも簡単にフローを作成・運用できます。また、Microsoft 365の一部プランでは、追加コストなしで導入を始められるケースも多く、小規模な業務からスモールスタートし、段階的に活用範囲を広げていくことが可能です。
業務自動化を始める | クラウドフローの 基本ステップ
業務の自動化を始める第一歩として、クラウドベースの自動化ツールを活用する方法をご紹介します。 Microsoft が提供するこのツールは、Webブラウザ上で簡単に操作でき、初めての方でもすぐに業務効率化を実現できます。
まずは、利用を開始するために、Microsoftアカウントでのサインインから始めましょう。
ステップ1.サインイン
公式サイト( https://powerautomate.microsoft.com )にアクセスし、Microsoftアカウントでログインします。これにより、クラウドフローの作成画面に進むことができます。
ステップ2.テンプレートの活用
初めての方は、あらかじめ用意されたテンプレートを活用するのがおすすめです。例えば、以下のようなテンプレートがあります:
- Teams への定期通知
- SharePoint ファイルのアップロード通知
- Forms の回答集計
テンプレートは「テンプレート」メニューから検索可能で、業務内容に応じた自動化のヒントが得られます。あなたが効率化したいと思っている業務に近い内容や、あるいは新しく構築しようと考える自動化プロセスにヒントとなる、 テンプレート が存在しているかもしれません。

この テンプレート を眺めてみることで、アプリ、データ、サービスを連携させるクラウドフローや自動化プロセスとはどういったものかや、 クラウドフロー で できること が、より具体的な形で見えてくるはずです。また、本記事を含め、各サイトで紹介されている 活用事例 でも、 テンプレート をベースにしたものは多いはずです。
テンプレート は、 サインイン後、「テンプレート」メニューから確認ができます。活用したいクラウドサービス名で、 テンプレート を検索することもできます。
Power Automate クラウドフロー できること・活用事例
業務トリガー・リマインドをTeamsで自動通知
日々の業務で「やるべきことを忘れない仕組み」は重要です。スケジューラやToDoリスト、メール通知などを使って工夫している方も多いでしょう。しかし、これらの方法では見落としや登録漏れが起こることもあります。
そこでおすすめなのが、Microsoft Teamsとクラウド型自動化ツールを連携させた自動投稿による業務トリガー・リマインドの仕組みです。
この方法では、定期的な業務開始や報告依頼などを、Teamsのチャットに自動で投稿できます。
クラウドフロー イメージ
活用例:こんな業務におすすめ
| 業務内容 | 自動化の目的 | 通知タイミング |
|---|---|---|
| 週次の状況報告依頼 | 抜け漏れ防止 | 毎週月曜朝 |
| 月例会議資料の作成 | 作業開始の促進 | 月初1日 |
| 棚卸業務の実施 | チーム全体へのリマインド | 3か月ごと |
これらの通知は、Teamsのメンション機能を使えば、確実に担当者の目に届くようにできます。また、通知後に手動でフォロー投稿を加えることで、コミュニケーションの質も高められます。

Teams の 自動化投稿 で 業務トリガー・業務リマインド イメージ
導入のメリット
- ToDoやメールよりも視認性が高い
- 業務開始のタイミングを自動で管理できる
- チーム全体で共通認識を持てる
このような自動化は、クラウドフローのテンプレートを活用することで簡単に構築可能です。初めての方でも、数クリックで設定を始められます。
詳しい設定方法は、次の記事で紹介しています「Power Automate × Teams 自動投稿 で 業務効率化| 活用事例 と フロー手順」で紹介しています。
ファイル操作をトリガーにした業務通知の仕組み
クラウド型の業務自動化ツールを使い始めると、FormsやSharePointリスト、Teamsなどを組み合わせたワークフロー構築が可能になります。
ただし、すべてを複雑にする必要はありません。シンプルな業務でも、ファイル操作をトリガーにするだけで十分な効率化が実現できます。
活用事例:ファイル格納による業務通知
ただし、すべてを複雑にする必要はありません。シンプルな業務でも、ファイル操作をトリガーにするだけで十分な効率化が実現できます。
クラウドフロー イメージ
以下のような流れで構築できます。
- 所定のフォルダ(例:Aフォルダ)にファイルがアップロードされる
- 自動的にTeamsで業務対応チームへ通知が送信される
- 対応後のファイルを別フォルダ(例:Bフォルダ)に格納
- 再度Teamsで完了通知を送信
このような仕組みは、 Excel ・ PDF ・ PowerPoint などのファイルをやり取りする業務に特に有効です。繰り返し発生するファイルベースの業務を自動化することで、対応漏れや確認遅れを防止できます。

SharePoint ドキュメント と Teams による 簡易ワークフロー イメージ
運用のポイント
- チーム内で「どのフォルダに格納されたら通知が来るか」を共有しておく
- 例外対応が必要な場合は、Teamsで補足メッセージを手動投稿する
- テンプレートを活用すれば、初期設定も簡単
詳しい設定方法やテンプレートの使い方は、次の記事で紹介しています「Power Automate 活用事例 – SharePoint ファイル アップデート で始まる 簡単 ワークフロー」で紹介しています。
Power Automate for Desktop とは
Microsoftが提供するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツールの一つで、PC上で行う操作を自動化することができます。クラウドサービスと連携するクラウドフローとは異なり、ローカル環境での業務に特化しており、日々の繰り返し作業を効率化できます。
このツールは、IT部門だけでなく、現場の担当者でも扱いやすい設計となっており、ノーコードでフローを構築できるのが特徴です。業務の正確性向上や作業時間の短縮を目指す企業にとって、導入しやすく効果の高いソリューションです。
1.デスクトップ業務の自動化とは?できることと導入方法
Excelの処理、Webサイトの操作、業務アプリへの入力など、日常的なPC業務をノーコードで自動化できます。
クラウドフローがTeamsやSharePointなどのクラウドサービスと連携するのに対し、デスクトップ版はローカル環境での作業を対象としています。
主な自動化対象:
- Excelファイルの読み書き
- Webサイトからの情報取得・入力
- 業務アプリケーションへのデータ登録
- ファイルやフォルダの操作(コピー・移動・削除など)
導入方法(Windows 10 / 11 共通):
- 方法①:Microsoft Storeから「Power Automate Desktop」をインストール
- 方法②:Microsoft公式サイトからインストーラーをダウンロード
- 起動後、Microsoftアカウントでサインインするだけで利用開始可能
※Windows 10 / 11ユーザーは、基本機能を無料で利用できます。ただし、クラウド連携やスケジュール実行など一部機能は有償ライセンスが必要です。

デスクトップフローを作成する
2. 活用事例:Excel・Web・UI操作の自動化で業務効率アップ
デスクトップフローにも、テンプレートや事例が豊富に用意されており、初めての方でもすぐに自動化を体験できます。

Excel業務の自動化
- 請求書・見積書・発注書などの帳票作成
- 複数ファイルの集計・分析
- 基幹システムへのデータ転記
Web操作の自動化
- Webサイトからのデータ収集
- Webアプリケーションへの入力作業
- 定期的な情報取得・更新
UI操作の自動化
- ボタンのクリックやテキスト入力などの画面操作
- 業務アプリケーションのナビゲーション
- 複数画面をまたぐ処理の自動化
これらの機能を組み合わせることで、日常業務の多くを自動化でき、作業時間の短縮や人的ミスの削減につながります。
Power Automate for Desktop できること 活用事例
Excel業務の自動化
日常業務でExcelを使った処理は非常に多く、Power Automate for Desktopはその自動化に最適なツールです。
このツールを使えば、繰り返し発生するExcel業務を効率化し、作業時間の短縮や人的ミスの防止につなげることができます。
自動化できるExcel業務の例:
- 請求書・見積書・発注書・領収書などの帳票作成
- 複数ファイルの集計・分析
- Excelデータを基幹システムや業務アプリに転記

エクセル 自動化 を 実現するイメージ
また、 Excel が入力元となる業務も自動化の対象です。たとえば、複数の Excel ファイルを読み込んで分析したり、内容を他システムに登録する作業なども自動化できます。
「Excel」専用のアクションも多数用意されており、ノーコードで処理を組み立てることが可能です。


請求書 作成自動化 の詳細は「Power Automate Desktop で できること 活用事例 ~ 請求書 作成自動化~」で紹介しています。
Web操作の自動化
Excelと並んで多いのが、Webブラウザを使った業務です。 Webサイトの閲覧や入力作業なども自動化できます。
自動化できるWeb操作の例:
- Webサイトからの情報収集(スクレイピング)
- Webフォームへのデータ入力
- 定期的な情報取得・更新作業
これらの操作は、画面上の要素(ボタン、テキストボックスなど)を認識して自動で操作する「UI操作」として設定できます。ExcelとWeb操作を組み合わせることで、たとえば「Excelで管理している顧客情報をWebアプリに登録する」といった業務も自動化可能です。

WEB操作 自動化 については「Power Automate Desktop で できること 活用事例 ~WEBデータ自動収集~」でも紹介しています。
このように、 Power Automate for Desktopは、Excel・Web・UI操作を組み合わせた業務の自動化に強みを持つツールです。
テンプレートや事例を参考にしながら、自社の業務に合った自動化フローを構築してみましょう。
【参考】複数のデスクトップフローを効率よく実行する方法
自動化を進めていくと、複数のデスクトップフロー(自動化処理)が蓄積されていくことがあります。それぞれのフローを個別に手動で起動していると、作業効率が落ちてしまうこともあるでしょう。そんなときは、複数のフローをまとめて管理・実行できる「制御用フロー」を作成するのがおすすめです。
この制御用フローでは、必要なフローを順番に呼び出すことができ、1回の起動で複数の処理を自動的に実行できます。さらに、各フローの実行前に「OK/キャンセル」の確認メッセージを表示するように設定すれば、状況に応じて処理をスキップすることも可能です。たとえば、業務の途中で別の作業が入った場合でも、キャンセルして一時停止し、後から再開することができます。
このような設計により、柔軟かつ効率的な自動化運用が実現でき、日々の業務負荷を大きく軽減できます。

FAQ
1.クラウドフロー と デスクトップフロー の違いは何ですか?
Power Automate はクラウドサービス(Teams、SharePointなど)と連携して業務を自動化するツールです。一方、 Power Automate for Desktop はPC上の操作(Excel、Web、業務アプリなど)を自動化するRPAツールです。
2. 無料で使える範囲はどこまでですか?
Windows 10 / 11ユーザーは、 Power Automate for Desktop の基本機能を無料で利用できます。ただし、クラウド連携やスケジュール実行などの高度な機能は有償ライセンスが必要です。
3. 初心者でも使えますか?
はい。テンプレートや視覚的な操作画面が用意されており、プログラミング不要で自動化フローを作成できます。IT部門以外の現場担当者でも簡単に扱えます。
4. どんな業務が自動化できますか?
Excelでの帳票作成、Webフォームへの入力、Teamsへの通知、SharePointとのファイル連携など、繰り返し作業や定型業務が対象です。クラウドとデスクトップの両方で幅広く対応できます。
5. 自動化に失敗した場合はどうすればいいですか?
フローの実行履歴やエラーログを確認することで原因を特定できます。テンプレートを活用することで、初期設定のミスを防ぎやすくなります。
まとめ
Power Automate の活用をこれから始めようと思っている方や、さらに活用していきたい方の参考になるよう、 それぞれの できること 活用事例 について紹介しました。
関連記事もご覧いただくことで、業務を効率化するクラウドフローやデスクトップフローを作成できるようになります。ぜひあなたも Power Automate を活用し、 より重要度の高い業務に専念できるようにしていきましょう。
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